『しろちゃんとはりちゃん』

（ たしろ ちさと　作・絵　ひかりのくに　2013年出版）

うさぎのしろちゃんと、はりねずみのはりちゃんは、もりのいえでいっしょにくらしているなかよしです。

ふたりはすきなあそびもいっしょ、すきな絵本もいっしょです。

ところが、ある日ふたりでカレーをつくろうとしたら、しろちゃんは「えびカレー」、はりちゃんは「たまごカレー」と、意見がわかれけんかになってしまいました。

この絵本、さいごにはちゃんとふたりなかなおりできるのですが、実はどんなカレーをつくるかについて、とてもすてきな解決法をみつけるのです。

だいすきな人とけんかしてしまったときにどうしたらいいのかをそっとおしえてくれるこの絵本は、こどもたちにそっと寄り添ってくれる絵本です。

そして改めて、園でのこどもたちの姿を通してこの絵本を読みなおしてみると、何か困ったときに、話し合ったり考えたりしながら、ともだちと一緒に解決できる力を持っているんだと、わたし自身も気づかなかった絵本の意味を垣間見ることが出来たように感じました。