ミニコラム 「橋のこころ」
『おにたのぼうし』
2023-02-04
昨日は節分でした。
園でも、たくさんのちびっこおにたちがやってきてくれて、みんなで笑顔いっぱいの豆まきができました。
おにが出てくる絵本もいろいろあります。
こわいおにだけでなく、ゆかいなおに、かわいいおに、おっちょこちょいなおに、いろんなおにたちがでてきます。
こわいおにだけでなく、ゆかいなおに、かわいいおに、おっちょこちょいなおに、いろんなおにたちがでてきます。
この『おにたのぼうし』(文・あまんきみこ 絵・いわさきちひろ ポプラ社 1969年出版)に出てくるおには、ちいさなこどものおにです。
おにたはとっても気のいいおにでした。
節分の日にみんなが豆をまいたので、すんでいたものおきを出て、あたらしい家をさがします。
つのがみえないように、しっかりぼうしをかぶっています。
おにたが訪れた家は、病気のおかあさんとおんなのこの家でした。
やさしいおにのおにたは、おなかをすかせているおんなのこに、ごちそうをつくってあげるのですが‥‥
おにはこわくて、おそろしいもの。
そんなふうに思い込んでいるのはにんげんのほうで、おににもいろんなおにがいる。
おとなになった今、この絵本をもういちど読み返すと、もしかしたら自分自身の思いこみや、かってな決めつけが、誰かの気持ちを傷つけたり、かなしいできごとを生みだしているのかもしれない。
そんな思いになりました。
瑞々しい水彩の濃淡で描かれたうつくしくせつない物語の絵本です。
